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新人時代に失敗して学んだこと|精神科看護師が正直に話します
「失敗してばかりで自分には向いていないのかな」「先輩に聞けなくて、また同じ失敗をしてしまった」「もう辞めたい」
新人時代、こういった気持ちになることは誰でもあることです。精神科看護師として26年間働いてきた私も、新人時代は失敗の連続でした。この記事では、私自身の経験をもとに、新人時代に失敗して学んだことを正直にお伝えします。
新人時代の私——精神科に来てすぐに感じたこと
精神科に配属されたばかりの頃、「何をすればいいのか」「どう関わればいいのか」がまったくわかりませんでした。知識も技術も未熟で、自信がないことだらけ。でも仕事は日々こなさなければならない——そのギャップに毎日へとへとになっていました。
精神科は一般病棟とは違う難しさがあります。「正解がない」関わりの中で、何が良くて何が悪いのかもわからないまま、とにかく毎日必死でした。
失敗① 聞けなくて、準備不足のまま関わってしまった
新人時代の一番の失敗は、わからないことを確認せずに進めてしまったことです。
知識も技術も未熟なのに、わからないこと・自信がないことがあっても、きちんと確認せずにやってしまったり、聞きそびれてしまったりすることがありました。スタッフも忙しいので聞きにくい雰囲気があったり、怖い先輩だと「また同じことを聞いたら怒られるかな」といろいろ考えてしまううちに、結局聞けなくなってしまう——そんなことが何度もありました。
準備不足のまま患者さんの処置に行ってしまい、うまくできずに失敗したことがあります。その後さらに落ち込んで、「自分には向いていないのかな」「辞めたい」と何度も思いました。でも今思えば、あのとき一言確認さえできていれば防げた失敗だったと感じています。
失敗② 自分を追い込みすぎた
1年目は本当にわからないことだらけです。でも忙しい仕事を日々こなさなければならない。常に生死に関わる仕事の緊張感の中で、「できない自分」を責め続けてへとへとになる日もありました。
「もっと早くできなければ」「また失敗した」「私だけできていない」——そう思い続けることで、余計にミスが増えてしまうという悪循環に陥っていました。
失敗から救ってくれた先輩の言葉
そんな新人時代に、ある先輩からこう言ってもらいました。
「わからないことはいつでも聞いていいんだよ」
その一言が、本当に救いになりました。また、こんなことも教えてもらいました。「先輩たちも新人の頃はいっぱい怒られたし、失敗もした」——その言葉を聞いて、「自分だけじゃないんだ」とはじめて思えました。
中には冷たい先輩もいました。でも今思えば、それは私ができないことに対して努力していないように見えたからかもしれない——そう思うようになりました。冷たくされたことを「自分が嫌われているから」ではなく、「もっと努力しなければ」という方向に考え直せたことが、成長につながったと感じています。
失敗から学んだこと
① わからないことは必ず確認する
「聞くのが恥ずかしい」「また同じことを聞いたら怒られる」——そういった気持ちはよくわかります。でも、わからないまま進めることが一番危険です。患者さんの安全に関わることは、絶対に確認してから行動することが大切です。
「報告しすぎる」「確認しすぎる」くらいが、新人のうちはちょうどいいです。
② メモを取る・調べる習慣を作る
わからないことを聞いたとき・教えてもらったとき、必ずメモを取るようにしました。同じことを何度も聞かなくて済むように、メモを見返す習慣も作りました。また、聞けない場面では自分で調べる——この積み重ねが、少しずつ知識と自信につながっていきました。
③ 少しずつ周りが見えるようになってきた
確認する・メモを取る・調べるを続けることで、少しずつ周りが見えるようになってきました。最初は自分のことで精一杯だったのが、患者さんの変化・スタッフの動き・病棟全体の流れが少しずつ見えるようになってきた瞬間——それが「成長している」と感じた瞬間でした。
④ 先輩への感謝を忘れない
できない私に教えてくれた先輩たちは、今思うと本当にありがたい存在でした。忙しい中でも手を止めて教えてくれた。怒られたこともあったけど、それも成長のための関わりだったと今では感じています。
新人看護師へ伝えたいこと
今、新人時代で苦しんでいる方に伝えたいことがあります。
「わからない」は恥ずかしいことではない
新人なのだから、わからなくて当然です。わからないことをわからないと言える勇気が、患者さんを守ることにつながります。
失敗は成長の材料
失敗したとき、「なぜ失敗したのか」を考えることが大切です。失敗を責めるより、「次はどうすればいいか」を考える習慣が、成長を加速させます。
1年目は「わからないことだらけ」が普通
先輩たちも全員、新人時代は失敗を繰り返してきました。「自分だけできていない」と思わなくて大丈夫です。
辞めたいと思う気持ちは自然なこと
何度も「辞めたい」と思うことがあっても、それは弱さではありません。その気持ちを誰かに話すことが、続けていく力になります。
精神科の現場で感じること
26年間働いてきて感じるのは、新人時代の失敗が今の自分を作っているということです。あのとき聞けなくて失敗した経験があるから、今は「わからないことはすぐ確認する」が自然にできるようになりました。あのとき先輩に救ってもらった経験があるから、今度は自分が新人スタッフに「いつでも聞いていいよ」と伝えられるようになりました。
失敗は消えません。でも失敗から学んだことは、ずっと自分の中に残ります。新人時代の苦しさも、必ず力になる日が来ます。
まとめ
- 新人時代はわからないことだらけ——それは誰でも同じ
- 聞けなくて準備不足のまま関わってしまうことがあった
- 「わからないことはいつでも聞いていいよ」という先輩の言葉に救われた
- 先輩たちも新人時代は失敗を繰り返してきた
- わからないことは確認する・メモを取る・調べる習慣が成長につながった
- 失敗は成長の材料——「次はどうすればいいか」を考えることが大切
- 新人時代の苦しさも、必ず力になる日が来る
よくある質問
Q. 先輩に聞きにくいとき、どうすればいいですか?
A. タイミングを見計らって「少し教えていただけますか?」と声をかけることが大切です。忙しそうなときは「手が空いたときに教えてください」と伝えるだけでも大丈夫です。わからないまま進めることが一番危険です。
Q. 同じ失敗を繰り返してしまいます。どうすればいいですか?
A. 失敗したときにメモを取り・原因を考える習慣をつけることが大切です。「なぜ失敗したのか」を言語化することで、同じ失敗を防ぎやすくなります。
Q. 新人時代に「辞めたい」と思うのは普通ですか?
A. 普通です。多くの看護師が新人時代に「辞めたい」と思った経験を持っています。その気持ちを一人で抱え込まず、信頼できる先輩や友人に話してみてください。
Q. 怖い先輩への対応はどうすればいいですか?
A. 怖いと感じる先輩でも、「教えてください」という姿勢を見せ続けることが大切です。努力している姿は必ず伝わります。どうしても辛い場合は、別の先輩や上司に相談することも選択肢のひとつです。
