精神科看護師がよく使う略語・専門用語まとめ【現場で実際に使う言葉】
精神科病棟で働いていると、申し送りやカルテで独特の略語・専門用語が飛び交います。最初は「これ何の意味?」と戸惑う新人さんも多いはず。
この記事では、精神科の現場で実際に使われている略語・専門用語をまとめます。新人さんや精神科への転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
病状・症状に関する言葉
不穏(ふおん)
落ち着かない・興奮している状態。「夜間不穏あり」のように使います。
易怒性(いどせい)
怒りやすい状態。「易怒性が高まっている」など。
幻覚・幻聴(ハル)
現場では「ハル」と呼ぶこともあります(hallucinationの略から)。
離脱症状(りだつしょうじょう)
アルコール・薬物などをやめた際に出る症状。
せん妄(デリリウム)
一時的な意識・認知の混乱状態。高齢の患者さんに多く見られます。
拒薬(きょやく)
薬を拒否すること。
拒食(きょしょく)
食事を拒否すること。
独語(どくご)
ひとりごとを言うこと。「独語あり」「独語が聞かれる」のように記録・申し送りで使われます。幻聴に反応している場合もあります。
妄想(もうそう)
事実と異なる考えを強く信じ込んでいる状態。「被害妄想」「誇大妄想」など種類もさまざまです。
昏迷(こんめい)
意識はあるのに、自発的な動き・反応がほとんどなくなる状態です。「昏睡」とは違い、意識自体は保たれている点が特徴です。統合失調症やうつ病の重い症状として現れることがあります。
治療・処置に関する言葉
抑制(よくせい)
身体拘束のこと。「抑制帯」「抑制解除」のように使います。
保護室(隔離室)
個室で患者さんの安全を確保する部屋。病院によって呼び方が違い、「保護室」と呼ぶところもあれば「隔離室」と呼ぶところもあります。どちらも知っておくと安心です。
ECT
電気けいれん療法(Electroconvulsive Therapy)の略です。
頓服(とんぷく)
症状が出たときに使う薬。「頓服対応」とよく使われます。
CP(クロルプロマジン換算)
薬の強さを統一して比較するための単位です。
入院形態に関する言葉
医保(いほ)
医療保護入院の略です。
措置(そち)
措置入院の略です。
任意(にんい)
任意入院の略です。
これらは法律に基づく入院形態で、カルテや申し送りで頻繁に出てきます。それぞれ手続き・必要な書類が決まっており、新人の頃は特にわかりにくいポイントです。特に措置入院は行動制限の規定が細かく、書類の種類も多いのが特徴です。「どの書類がいつ必要か」を、最初は先輩に確認しながら覚えていくことになります。
病棟の動きに関する言葉
離院(りいん)
無断で病院を出てしまうこと。「離院あり」「離院リスク」のように使われ、特に注意が必要な状態を指す言葉です。
転床(てんしょう)
病棟・部屋を移ること。「閉鎖病棟から開放病棟へ転床」のように、症状の改善に応じて移動する際に使われます。
一般的な医療略語について
ここまで紹介した言葉は精神科ならではのものですが、それ以外にも、Vital(バイタル:血圧・脈拍・体温などの測定)、Ns(ナース)、Dr(ドクター)など、診療科を問わず使われる一般的な医療略語もたくさんあります。これらは精神科に限らず、どの病棟でも共通して使われるものなので、この記事では精神科ならではの言葉を中心にまとめました。
まとめ
精神科看護師がよく使う略語・専門用語をお伝えしました。
- 不穏・易怒性・独語・妄想など、症状を表す言葉
- 保護室(隔離室)・頓服・ECTなど治療に関する言葉
- 医保・措置・任意など入院形態に関する言葉
- 離院・転床など病棟の動きに関する言葉
- 病院によって呼び方が違うこともあるので、現場で確認しながら覚えていくことが大切
最初は覚えることが多くて大変ですが、申し送りや記録を重ねるうちに自然と身についていきます。わからない言葉があれば、遠慮なく先輩に聞いてみてください。
よくある質問
Q. 略語は病院によって違いますか?
A. はい、病院や病棟によって呼び方が異なることがあります。「保護室」と「隔離室」のように、同じ意味でも言葉が違う場合があるので、転職・異動の際は確認しておくと安心です。
Q. 措置入院の書類はどのくらい大変ですか?
A. 措置入院は法律で定められた手続きが多く、書類の種類も多いです。最初は先輩に確認しながら、一つずつ覚えていくのがおすすめです。
Q. 新人のうちに全部覚えないといけませんか?
A. 一度に全部覚える必要はありません。申し送りや記録の中で繰り返し出てくる言葉から、自然と覚えていくことがほとんどです。
Q. 略語がわからないとき、その場で聞いていいですか?
A. もちろんです。わからないまま進めるよりも、その都度確認する方が安全です。先輩たちも最初はわからなかった言葉ばかりなので、遠慮なく聞いてください。
