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コロナ後に増えた精神科受診——精神科看護師が感じる変化
「コロナが終わったのに、なんとなく気持ちが晴れない」「人と会うのが怖くなった」「仕事のストレスが以前より増した気がする」
コロナ禍を経て、精神科を受診する方が増えています。精神科看護師として長年働いてきた私も、現場で確かな変化を感じています。この記事では、コロナ後に精神科受診が増えた背景と、現場で感じる変化をお伝えします。
コロナが世の中を変えた
新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活を大きく変えました。
コロナをきっかけに、だいぶ世の中が変わりましたよね。オンラインが増え、直接会うという機会が減りました。逆に遠く離れた人とも繋がれるという便利さもあり、リモートが増えました。でも、イベント・行事が減ったり縮小が増えました。病院での行事も感染面から縮小となったものがほとんどです。面会も以前は時間制限なくできていましたが、今は時間や人数制限があるところが多いのではないでしょうか。そういった面ではより孤独感を感じるようになったかもしれません。
リモートワーク・オンライン会議の普及で「便利になった」面もありますが、直接人と会う機会が減ったことで、孤独感・孤立感が増した方も多いです。
コロナ後に精神科受診が増えた背景
感染への恐怖・外出自粛・人との接触制限・経済的な不安——こういったストレスが長期間続いたことで、精神的な問題を抱える方が増えました。
- 長期間の外出自粛・行動制限による孤独・孤立
- 感染への恐怖・不安
- 仕事・収入への影響(失業・収入減)
- イベント・行事の縮小・中止による楽しみの喪失
- 生活リズムの乱れ(在宅ワーク・学校の休校など)
- コロナ感染後の後遺症(ブレインフォグ・倦怠感など)
コロナが「終わった」後も、こういったストレスの影響は続いています。「コロナが落ち着いたのに、なぜか気持ちが回復しない」という方が多いのが現状です。
増えた受診の種類——どんな人が来るようになったの?
うつ病・適応障害の増加
仕事環境の変化・孤独感・生活リズムの乱れからうつ病・適応障害を発症する方が増えました。「なんとなく気力がわかない」「何もやる気が起きない」という訴えが多くなっています。
不安障害・社会不安の増加
長期間、人と直接会う機会が減ったことで、人と話すことへの緊張・不安が強くなった方が増えました。「人混みが怖い」「外出するのが不安」という訴えも増えています。
コロナ後遺症による精神症状
コロナ感染後の倦怠感・ブレインフォグ(頭の霧)・集中力の低下などが続き、精神科を受診するケースも増えています。
病院での変化——行事・面会の縮小が孤独感を生む
精神科病棟でも、コロナ後の変化を大きく感じています。
行事・レクリエーションの縮小
以前は病棟での運動会・文化祭・季節の行事など、患者さんが楽しみにしていたイベントが数多くありました。コロナ以降、感染対策の観点から縮小・中止になったものがほとんどです。患者さんにとって大切な「楽しみ」「生きがい」が失われてしまったことは、精神的な影響が大きいと感じています。
面会制限による孤独感の増加
以前は家族が時間制限なく面会できていました。コロナ以降、面会時間・人数の制限が設けられたところが多く、患者さんが家族と会える機会が大幅に減りました。長期入院の患者さんにとって、家族との面会は大切なつながりです。面会制限が続くことで、孤独感がより強くなっていると感じます。
面会制限が続く中で、「家族に会いたい」「外に出たい」という気持ちが強くなる患者さんが増えました。病棟での行事も減り、楽しみが少なくなってしまった——コロナが精神科病棟の患者さんの孤独感をより深めてしまったと感じています。
孤独・孤立が精神疾患に与える影響
コロナ後に増えた精神的な問題の中で、特に目立つのが「孤独・孤立」の影響です。直接会う機会が減り・イベントが縮小され・病院での面会も制限される——こういった状況が重なって、孤独感がより強まっています。
- うつ症状・不安感の増加
- 睡眠障害
- 自己肯定感の低下
- アルコール・ゲームなどへの依存
- 自傷・希死念慮のリスク増加
コロナ後の便利さと孤独感——両面がある
コロナ禍で広まったリモートワーク・オンラインツールには、確かに便利な面もあります。遠く離れた家族・友人とオンラインで繋がれる・通勤がなくなって時間が生まれた——こういったメリットもありました。
でも一方で、「直接会う」ことの大切さも改めて感じるようになりました。画面越しのコミュニケーションでは伝わりにくい温かさ・その場の雰囲気・一緒に食事をする喜び——こういったことが、人の心の健康に大切な役割を果たしていたことを、コロナを経て実感しています。
若い世代・働き世代の受診が増えている
コロナ後に特に感じる変化のひとつが、若い世代・働き世代の受診増加です。コロナ禍に学生時代を過ごした若い世代が、社会に出てから人間関係・コミュニケーションに困難を感じるケースも見られます。また、精神科への抵抗感が薄れてきたことも、受診増加の一因だと感じています。
精神科の現場で感じること
コロナ後の変化を現場で感じることは多いです。「コロナが終わったのに気持ちが回復しない」「人と会うのが以前より怖くなった」——こういった訴えを持って受診される方が増えました。病院の中でも行事が減り・面会が制限され、患者さんの孤独感がより深まっていると感じています。コロナは身体だけでなく、心にも大きな影響を与えた出来事だったと改めて感じています。「なんとなく辛い」「気力がわかない」という感覚が続いているなら、一人で抱え込まずに早めに専門家に相談してほしいと思っています。
まとめ
- コロナ禍で世の中が大きく変わり、オンライン化・リモート化が進んだ
- 直接会う機会が減り・イベントが縮小され、孤独感が増した
- 病院での行事縮小・面会制限が患者さんの孤独感をより深めた
- うつ病・適応障害・不安障害・社会不安の受診が増加している
- 若い世代・働き世代の受診が増えている
- 精神科への抵抗感が薄れてきたことは良い変化
- 「なんとなく辛い」が続くなら早めに専門家に相談を
よくある質問
Q. コロナ後から気持ちが回復しません。受診した方がいいですか?
A. 「なんとなく辛い」「気力がわかない」という状態が2週間以上続いているなら、一度専門家に相談することをおすすめします。早めに相談することで、改善しやすくなります。
Q. コロナ後から人と会うのが怖くなりました。これは病気ですか?
A. 日常生活に支障が出ているなら、一度専門家に相談することをおすすめします。社会不安障害・パニック障害などの可能性があります。早めに相談することで、改善しやすくなります。
Q. 精神科に行くのは敷居が高いです。どうすればいいですか?
A. まずかかりつけ医・内科に相談してみてください。必要であれば精神科・心療内科を紹介してもらえます。オンライン診療を利用することも選択肢のひとつです。
Q. 入院中の家族との面会が制限されています。どうすればいいですか?
A. 担当スタッフに相談してみてください。状況によって面会の調整ができることがあります。またオンライン面会(ビデオ通話)を取り入れている病院も増えています。
